2014年7月3日

地雷を踏んだらサヨナラやん

外部との交渉を断ち、ただひたすらに自らの愛でるものたちに囲まれて、密やかに暮らす引きこもりの集落「のう○ん」
しかし、世界大戦の大きなうねりの中、人里離れたこの土地も平和なままではいられなかった…
農耕か戦争か? アニヲタ改めタカ派の急先鋒となったリーダーの下、クランは泥沼の戦争に突入。 いまも戦線は拡大を続けていた。

このクランはTH6以下のメンバーが全体の2/3を占める若いクランだ。 学徒動員により、実戦経験のほとんどない若人たちも次々前線に駆り出される。
戦いに慣れていない彼らには作戦も戦術も何もない。 十分な軍備もなく援軍も持たず、徒手空拳のまま、自分より弱そうな村を見つけては全軍を一気に突入させるだけだ。 ただひたすらに…
偵察時に敵援軍の有無を確認することすらも知らない彼らにとって、援軍処理という言葉は辞書にない。 運悪く敵の強力な伏兵がいればその戦いはジ・エンドだ… 部隊は抵抗する術(すべ)もなく「あっ」という間に壊滅する。

なけなしのエリクサーをすべて注ぎ込み、満を持して投入した強かったはずのジャイアント軍団が袋叩きにされて瞬時に消えていく…

惨(むご)たらしい光景を目の当たりにして戦いに嫌気が差すもの…
いくら待てども現れない味方の援軍に絶望するもの…
そして、見たこともない巨大な地雷に全軍を吹き飛ばされ、心折られるもの…
一生拭い去れないトラウマを抱え、新兵たちは次々と戦線を離脱していく。 しかしその度に、どこからともなくまた新たな若者たちが“補給”されるのだ。 まるで空になったマガジンを取り替えるがごとく。

彼らはもはや、人ではない。 ひとつの “弾” なのだ…

リプレイで若者たちの無残な死にざまを目の当たりにしても、歩みを止める訳にはいかない。
勝利という名の美酒に取り憑かれた指揮官により、非情にも次の戦端はただちに「ぽち」られる。 それが真夜中であろうと明け方であろうと…
休息は与えられない。 この戦いのジャングルは、戦士たちに感傷に浸る時間さえも許さないのだ。
ひとつの戦いに勝利すれば、すぐまた次の戦場へ! リーダーには、昼も夜もないようだ。
問答無用の宣戦布告、そこにはクラチャでの会話も、メンバー間の合意も、リーダーによる告知さえもなかった。

なんだろう、この感じは… 私は何かを思い出そうとしていた…

そうだ、この展開は!
かつて平和だったあの酒場が、好戦派のリーダーの元、果てのない戦いに突入し、そして一面の火の海となった。
あの時とまったく同じではないか… 私は、その悪夢のような既視感(デジャヴュ)にめまいを感じていた(クラクラ)

元来争いを好まないアニヲタたちは、クラン名とは裏腹に、24時間殺戮を繰り返す「虐殺の器官」となりつつあった。
これでは録り溜めたアニメを鑑賞する暇(いとま)もない。


…ここは、地獄だ。
(続く)



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